2010年2月14日日曜日

● いまだに解釈の余地あり。



FAR EAST SUITE / Duke Ellington Orchestra, 1966





昨日の結婚式は素晴らしかった。
二次会も終わり、余韻に浸りながら電車を降りたところで、携帯電話を電車に忘れてきたことに気づく。
慌てて駅員に問い合わせるものの、なくした場所が正確にわからないと、運行中に探すことはできないとのこと。仕方がないので、こちらの連絡先を伝えて、何時でも構わないので見つかったら連絡をくれるようにお願いする。
見つからなかった場合の諸手続きのことを考えて憂鬱になっていると、深夜に交番から電話。
電車の中で私の携帯電話を見つけてくれた人が交番に届けてくれたらしい。
私の携帯電話を交番に届けてくれた親切な方、本当にどうもありがとうございます。
無事、交番から受け取りました。

で、翌日の朝に交番に向かいながら聴いていたのが、エリントンのこのアルバム。
10年間ずっと聴き続けたアルバムだけど、どこかしら聴く度に新たな発見があります。
だからなかなか聞き流すことができなくて困ることもあるのだけど、今日は気分が紛れて好都合でした。
今回は、Mount Harissaのカッコよさに開眼。そうだそうだ、このアルバムにもちゃんとポール・ゴンザルベスのフィーチャー曲あったんだよね。
拍子に注意してみると、結構面白い曲が揃っていることにも気づく。
単に4泊目にアクセントがあるだけなんだけど、一聴ではよくわからない「Bluebird of Delhi (Mynah)」(これは曲名もいいなあ)、ポルカだけどコロコロ拍子が変わる「Depk」、アホな8ビートの「Blue Pepper(Far East Blues)」などなど。
ダテにグラミー賞とったわけじゃないよね。
エリントンが66歳の時に受賞したから、世間では「ご苦労様」的な扱いの受賞と思ってるかもしれないけど、いやいや、これはすごい作品だよ。グラミー賞も受賞して当然。
まあ、うがった見方をすれば、昔からのジャズファンは66年当時のフリージャズ、モードジャズ(いまはスピリチュアル・ジャズというのかな)全盛を面白く思ってなくて、その反動でエリントンに賞を贈った、とも考えられるけど、そういう文化史的な面はまた今度考えよう。

あと、「Isfahan」はやっぱり名曲。これをアンビエント風のダブで料理した菊地成孔は偉いな~。ストレイホーンの曲は、ああいうアレンジが一番ピッタリ来ると私も長いこと考えていました。

『極東組曲』聴いて、自己嫌悪からも回復できた。
落とし物は必ず交番に届けよう。

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