2010年7月31日土曜日

● YOU THE ROCK★逮捕についてのメモ。



GRAND MASTER FRESH PART.2 / YOU THE ROCK★, feat. Fantastic Plastic Machine, 2004
























ちょっと古い話題だけど、YOU THE ROCK★が大麻所持で逮捕された。
責任を取り、音楽活動から引退するらしい。
これは仕方のないことだし、大麻の無害を訴えて
この処分・決断を批判するわけではないが、「またか」という気持ちでいっぱいだ。
岡村靖幸の逮捕のときの方が残念に思う気持ちは強かったけど、
疲労感は今回の方が強いかな。


YOU THE ROCK★を意識するようになったのは、NONA REEVESに参加しているの聴いてから。
「DJ!DJ! 〜とどかぬ想い」とか、
「Changin'」(アニメ『GetBackers-奪還屋-』のエンディング曲にもなった)で知って、
悪くないな、と意識し始めた。


  








「自他とも認めるパーティマン!」の、
「青春! イコールあの娘といた日々」な曲です。







  








#3「メモリーズ~ひと夏の記憶~」も名曲。
トロンボーンはもちろん村田陽一。
#9「イージーラヴ」には土岐麻子が参加!







調べたら、『タイガー&ドラゴン』なんかにも出てたのか。
あと、多分ハロルド作石の漫画、『BECK』の「タケちゃん」のモデルにもなってると思う
(YOU THE ROCkの本名も「竹前裕(たけまえ ゆう)」だし)。


しかし、わたしにとって決定的なのは、
Fantastic Plastic Machineとリリースした「Grand Master Fresh Pt.2」!
これに尽きますね。
これを京都メトロで実際にFPMがプレイしたときは、
文字通りフロアが狂喜してました(日本語おかしい)。


  









今のところ上記の商品は全部Amazonで新品で買えるみたいだけど、
これも時間の問題だろうな。
少なくとももう新作は出ないわけだし。


今回の処分に異論はないし、然るべき結末だとは思うけど、ただただ残念なのです。


    

2010年7月7日水曜日

● "BLUE"尽くしな一枚。



BLUE MONK / Eric Reed Trio, 2006







『BLUE MONK』というタイトルから、
てっきりモンクのトリビュート・アルバムかと思って聴いたら、
トリビュートされてたのは「BLUE」の方だった。
確かに、ジャケットから考えればそっちの方が普通かも。
Blue Monk, Am I Blue, Born To Be Blue, Blue and Greenなど、
スタンダード中心に手当たりしだい集められてる感じだけど、
よかったのはやはりエリントンの Blue Rose と、
Monkの Light Blue。

Blue Roseはエリントン・ナンバーから選んだ割にはしぶい選曲。
しかし、マニアを満足させるためではなく、
音(和声感覚)を重視した結果であることがわかる演奏。
そしてアルバムの最後の曲でもあるLight Blueもいい。
実質4小節しかないテーマを繰り返すだけの演奏だが、それがいい。
これはプレイヤーというよりも作曲者モンクがすばらしいわけだが、
最後にこの曲をもってくることで引き締まりましたね。

まあ、演奏自体は緊張感も高くなく聴き流せるものですが、
企画盤もこういう企画なら悪くないかな。

2010年7月5日月曜日

● なにをやってるのかわかりません…残念です。



カウンターカレント / 日野=菊池クインテット, 2007









かなり上の世代だけど、わたしは2人ともファンです。
フュージョンがはやったらフュージョン、
マイルスがカオスなエレクトリックバンドをつくったら自分もやってみたりと、
ヒノテルは結構影響されやすいところがあるけど、
でもそれぞれでクオリティの高い作品を作るのはさすが。
最近では、pseudo電化マイルス的な昔の音源がクラブのDJたちに好まれていたりもする。

そして菊地雅章。
"After Hours"なんかがすきだけど、なんといっても"ススト"あたりが真骨頂かな。
DCPRGからさかのぼって聴いた感じだけど、噂どおりの分析心を刺激する音楽です。

そんな2人の2007年のアルバムだけど…これ、わからない。
何をやろうとしてるのかがわからない。
やってて何が楽しいのかがわからない。
何がわからないのかがわからない(by福山竜馬)。

バカにしているのでも、賞賛しているわけでもなく(当然)、
ただただわかりません。
2人の音楽を聴いてもわからない、という事態が残念です。

まあ、音楽を「わかる/わからない」という言葉で表現するのが
アホらしい/無意味だということは重々わかってます。
でも、「わからない」という言葉を使わないとなると、
「つまらない」という言葉で表現することになるのですが、
なんかこの2人にそういう表現はしたくないんだよね。


このアルバム、いつか「わかる」日が来るのかな?

2010年7月4日日曜日

● カエラの才能~「かえるのうた」



Ringa Ding Dong / 木村カエラ,2010











木村カエラはいい。
どうも初期の頃はストレートなロックをやっている印象があって、
聴き始めるまで時間がかかったけど、
いざちゃんと聴いてみるとこれが面白い。
限りなくポップでキャッチーでありながら、隠れて前衛的なアプローチで攻めている。
カワイイだけじゃないんだな~、と感心して以来、
半年くらいの間隔で忘れた頃に聴いてます。

で、このシングル。
これもすごい。
ゾクッと鳥肌がたつ瞬間が何箇所かあった。
まず、リズムトラックが「今どき?」感120%の単調な打ち込みシャッフル。
コード進行も凡庸、誰でもすぐ宅録できそうな構成です。

構成というかスペックを考えると低水準だけど、
完成度というか商品の面から考えると高水準。
単調なリズムトラックは反復の快楽につながるし、
コーラスも自分でこなす宅録感は、
すごくプライベートな気持ちを歌っていることを表現するのにピッタリと、
低水準な要素が全部プラスに転じる。

極めつけは歌詞の「♪ドレミファミレド~」!
これ、「かえるのうた」だよね。
「カエラ」だから「かえるのうた」なのかな?
こういうところ、ぶっとんでて好きです。

マキシなのに#2~#9までライブ音源を入れてくれてるのも嬉しい。
これ、さすがに新曲1曲だけじゃ悪いと思ったのかもしれないけど、
瑛太との結婚のことも踏まえて、
ファンへの恩返しのメッセージの意味もあるんじゃないかな。