2020年6月24日水曜日

【坂本龍一】「音楽の力」は恥ずべき言葉(2) 

昨日 の続きです。
この坂本龍一氏の言葉、まったく同感です。

「音楽の力」は恥ずべき言葉
(坂本龍一、朝日新聞 2/2)
「もちろん、僕も、ニューヨークが同時多発テロで緊張状態にあった時、音楽に癒やされたことはあります。だけど『この音楽には、絶対的に癒やしの力がある』みたいな物理的なものではない。音楽を使ってとか、音楽にメッセージを込めてとか、音楽の社会利用、政治利用が僕は本当に嫌いです
 なぜそうした考えに至ったのか。坂本は、ナチスドイツがワーグナーの音楽をプロパガンダに利用し、ユダヤ人を迫害した歴史を挙げた。「当時を経験していないのにトラウマでね。音楽には暗黒の力がある。ダークフォースを使ってはいけないと子どもの頃から戒めていた
 坂本はこれまでに、TBSとの地雷ZEROキャンペーンや、環境プロジェクトに融資を行う「ap bank」などに関わっている。地雷問題は筑紫哲也の依頼で参加したが、ほかは「音楽というより自身の有名性を使ってアピールしたいと思ってやっている」のだという。



そういえば、キョージュにはこんな本があります。





これ、ナチスの強制収容所の「Arbeit macht frei」に掲げられたスローガンへの目配せなわけで、氏の頭の中にはずっとこの事が頭の中にあったのでしょう。

もう一回だけ続きます。



2020年6月21日日曜日

【坂本龍一】「音楽の力」は恥ずべき言葉 (1)

いやあ、やっぱりこれ、素晴らしい記事ですよ。

「音楽の力」は恥ずべき言葉

(坂本龍一、朝日新聞 2/2)

災害が起きた時などにやたらと叫ばれる「音楽の力」という言葉に、ミュージシャンの坂本龍一は強い嫌悪感を抱いているという。東日本大震災後に子どもたちを指導するなど、音楽を通じた社会活動を続ける坂本がなぜ今、そう考えるのか。福島市の練習場を訪ねて聞いた。

・坂本龍一、東北ユースオケ公演を前に
被災3県の子どもたちで作る「東北ユースオーケストラ」を結成し、坂本が音楽監督に就任したのは2014年。以来、演奏会を定期的に開いてきた。「今まで僕が出したアルバムって全然一貫性がないでしょ? 元々僕は飽きっぽい性格。だけどこれは簡単に放り出せない。そんな覚悟で臨んでいます」と特別なまなざしを注ぐ。
 練習では自身もピアノで加わり、「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」を合わせたほか、指揮を執ったり、個別指導をしたりする場面も。
「一番最後はバサッと切るんじゃなくて、余韻を残す感じで」「次の小節は3拍目に重心がかかる」。穏やかな口調で、的確な言葉を繰り出す。
 復興を祈る公演などを通じて、「音楽の力」で社会に影響を与えてきたのでは、と質問しようと話を向けると、強い拒否反応が帰ってきた。「音楽の力」は「僕、一番嫌いな言葉なんですよ」という。

(続く)







2020年6月20日土曜日

PIT BULL 『ORIGINAL HITS』『LOVE MAGIC 3』(TSUTAYA限定)

え~と、近所のツタヤで、レンタル落ちでこんなCD買ったんですけど、これ、両方とも全然何も感じませんでした。
いや、少なくともピットブルは期待してたんですけどね。

   

  

以前のわたしでしたら、「いまの自分には感じられなかっただけで、将来気に入るかも知れない」とか、「サンプリングネタになるかもしれない」とか考えて、CD棚にしまいこんでいたと思うんですけど、そういうの、もういいんです。
速やかに捨てました。

この年になってやっと、取捨選択する基準ができてきたように思います